男女でキャッシングを選ぶ基準が違う!金利の低さを求める男性と堅実な女性
今日も「みんなの借金白書」と題して、日本の借金事情を紐解いていきたいと思います。
今回引用するのも、日本貸金業協会がリサーチして出した、平成28年度の最新データです。
出典:資金需要者等の借入れに対する意識や行動に関する調査結果報告
消費者金融の利用者と一言で行っても、その利用者の状況や属性も様々。
お金に絡むことですから、借金について調べるのは、人々の人生について思いを巡らせるのと同じです。
今回は、「借入先を選ぶ基準の男女差について」です。
データには、男女で借入先を選ぶ基準が違うということがハッキリと表れていました。
男性は借入先を金利で選ぶのに対して女性は多様な基準で選ぶ
「調査結果報告」の23ページに書いてあるデータを見ると、男性と女性がどの基準で借入先を選んでいるかわかります。
およそ65.9%の男性が、「金利が低いこと」を最優先して、借入先を選んでいるというデータが出ています。
もちろん女性も、「金利が低いこと」を優先している人が多いですが、女性は63.6%と若干割合が少ないです。
さらに、「金利が低いこと」以外の多くの選択基準において、男性より女性の割合が大きいというデータが残っています。
つまりこのデータによると女性は、「金利以外の様々な基準で借入先を選んでいる」ということがわかるのです。
わかりやすいメリットで商品を選択する男性と多角的な判断を行う女性
レストランでの注文風景を思い出してください。
あまり悩まず、即決でメニューを注文する男性に対して、女性はあれこれ悩みながら、ひねり出すように注文しますよね。カップルでレストランや喫茶店へ来店した客の、よく見る風景です。
そうした男性の「即決」という考え方と、女性の多角的に物事を熟考する思考、両面がこのデータに表れています。
「金利が低いからこれかな」「金利は低いけど、でも…」
金利の数字は確かに広告や宣伝を見れば、ひと目でわかる、わかりやすい判断基準です。
それぞれの消費者金融や銀行が、金利設定を一番大きく広告に表示しています。
金利の数字が小さければ小さいほど、返済時に支払う利息の金額が小さいですから、当然メリットは大きいです。お金を貸し付ける側としても金利が低い=良いことだという認識は広まっているため、アピール材料にしやすいですよね。
確かに金利が低いのは、借入先を選ぶ際の判断基準になりえる情報です。
しかし、男性と違い女性は借入先候補の金利が低いとしても、「金利は低いけど、でも…」と他の情報も考え始めるのです。
その物事を選ぶ際の判断基準の「性差」が、このデータに表れています。
どちらが良いという話ではありません。生物的、倫理的にただ違いがあるというだけです。
この分野を深く考えているのは、特に小売業の人たち、マーケティングなど集客の分野の話題となるでしょうか。
女性が重要視するのは「わかりやすさ」「安心感」
金利以外の情報を見てみましょう。
男女の差がより大きく表れているのは、同じ23ページ内の二つの情報です。
それは、「申込手順が分かりやすいこと」「他人に気づかれないことへの配慮/個人情報管理の安心感があること」を選ぶ男女の割合の違いの項目です。それぞれ両方の項目で、男性より女性の方が「申込手順が分かりやすいこと」「他人に気づかれないことへの配慮/個人情報管理の安心感があること」を重視しているという結果が出ています。
つまり女性はいくら金利が低くとも、申し込み手続き、申込手順が複雑だと、それだけで選択から外れてしまうということです。
さらにその商品に対して、安心感と、他人に気づかれない配慮も求めるのも女性らしいですよね。お金の借り入れという行動の性質から考えても、女性が安心感を求めるのも無理ありません。
「簡単に、安心して使えるキャッシングサービス」を求める女性と、「複雑で使いにくくても、とにかく金利の低さ」を重視する男性。
データで見ると男女の考え方の差がはっきり出ていて、面白いですよね。
男女の脳の造りが違うそうです
男と女で、脳のしくみ、構造が異なるそうです。
何か選択を迫られて、その過程と、出て来る決論が違うのはこの脳の構造が違うからこそです。
「どこからお金を借りるか」というデータ一つで、この男女の脳の違いを垣間見ることができて、面白いです。
ぜひ、消費者金融はこの男女の考え方の違いを汲み取って、それぞれに適した最適なローン商品を作り出してほしいと思いました。
以上、男女でキャッシングを選ぶ基準が違うというお話でした。