都会のビルに入っている「消費者金融のテナント」は一箇所に密集しているの?利用者が分散してしまうのでは?
新宿や渋谷、その他都市部にある「消費者金融のテナント」が一箇所に固まっているのを不思議に思ったことはありませんか?
大手消費者金融同士は、当然ですが経営上のライバルに他なりません。同業種同士で固まっていても、競争が激しくなり客を取り合うだけ…のような気がしてしまいますよね。
しかし、消費者金融の店舗が同じビルに固まっているのには、きちんとした理由がありました。
ビルのオーナーが「消費者金融の店舗」を嫌がる
まず、出店を許可するビルのオーナー側の好みの問題が大きいです。一般の店舗や会社は、消費者金融の入っているビルへの出店を嫌がります。消費者金融が入っているというだけで、そのビルの評価が下がってしまうのです。
当然と言えば当然かもしれません。自分の店舗を出すビルは、少しでもクリーンで、多くの人が立ち寄りやすいビルが望ましいものです。
ですが、消費者金融の店舗は「経営悪化」によって立ち退きが少ないものです。「店舗の安定性」を重視するオーナーにとっては、消費者金融の店舗はむしろありがたいのです。
そうして、ビルのオーナーの趣向によって、消費者金融のテナントが密集する。これが一つ目の理由です。
消費者金融側が「あえて」集まる
大手消費者金融側が、あえて他消費者金融と同じビルに「あえて」集まる場合も考えられます。一箇所に密集することによって、消費者金融の店舗、看板が人の目に付きやすくなります。
ビルに消費者金融が一店舗出店するのと、一階から三階まですべて消費者金融が出店しているのでは、人の目につく度合いがまったく違うはずです。
それにより「客の取り合い」は避けられませんが、まずは客に来てもらうことが何より優先されるのです。
おこぼれを街金が狙う
大手消費者金融のテナントは、一等地の賃料が高いビルに密集します。そしてその周囲のもっと古い雑居ビルに、「中小消費者金融」の店舗が入ります。
何故かと言うと、大手消費者金融の審査に落ちてしまった人の「おこぼれ」を狙うためです。
これにより、繁華街の消費者金融店舗が密集した「サラ金ビル」の周囲には、中小消費者金融の店舗が集まります。これにより、一帯に「金融関係のテナント」が集まります。
今後は「サラ金ビル」が減っていくかも
今でこそ、繁華街にこれでもかというくらい集まっている消費者金融の店舗ですが、今後はどんどん減っていくことが予想されます。なぜなら、消費者金融の「無人契約機」は前時代的だからです。
最近のキャッシング利用は、主にスマートフォンから行うもの。わざわざカードを使ってATMから借り入れ…なんてことをする必要はなくなっています。
無人契約機を運営するのも、無人契約機を置くためにビルのテナントを借りるのにも、大きなコストがかかります。
今後、スマートフォンが普及していくのと反比例して、無人契約機の店舗は町からどんどん減っていくはずです。
いかがだったでしょうか。
消費者金融のテナントが、同じビルに多く密集している理由が、理解できたでしょうか。
消費者金融の店舗の多くは、中心街の駅前すぐにあったりして、そのビルの賃料は想像以上の金額なんでしょうね…。